サンマリノは、イタリア半島の中東部に位置する共和制国家で、世界最古の共和国といわれています。サンマリノは、301年にキリスト教迫害を逃れた石工マリーノがティターノ山に築いた共同体に始まり、1631年にローマ教皇が独立を承認しました。サンマリノは、歴史的にイタリアと友好関係を結んでおり、1862年に関税同盟を結びました。サンマリノは、戦争を繰り返してきたヨーロッパで、建国以来1700年もの間、戦争をしたことがありません。
サンマリノが滅亡しなかった理由は、いくつか考えられます。一つは、外交的な立ち回りや幸運に恵まれたことです。例えば、ナポレオンから領土拡大の提案を断ったことや、ウィーン会議で独立が再確認されたことなどが挙げられます。もう一つは、山中にあって地政学的重要性が低く資源が乏しかったことです。これにより、他国からの侵略や干渉を避けることができました。さらに、自由と独立を守ることが国民のアイデンティティーとなり、結束力を高めました。
サンマリノの歴史地区とティターノ山は、2008年にユネスコの世界遺産（文化遺産）に登録されました。サンマリノは、「山のてっぺんの島国」とも呼ばれる小さな国ですが、長い歴史と豊かな文化を持っています。
サンマリノの文化
サンマリノは、イタリアと同様にイタリア語を話し、カトリック教徒が多い国です。その料理も、パスタやニョッキ、ラビオリ、ピッツァなど、ほぼイタリア料理と同一です。しかし、サンマリノには独自の料理文化もあります。例えば、ピアダという薄いパンにチーズやハムなどを挟んだ料理や、ファジオーリ・コン・レ・コッテという豆と豚肉の煮込み料理などがあります。また、サンマリノはワインの生産国でもあり、特に白ワインのモスカート・スプマンテが有名です。
サンマリノの芸術や文学も豊かです。サンマリノの歴史地区とティターノ山は、2008年にユネスコの世界遺産（文化遺産）に登録されました。ここには、中世の城壁や塔、教会などが残っており、美しい景観を楽しむことができます。また、サンマリノには国立美術館や国立博物館などがあり、サンマリノの歴史や文化を知ることができます。サンマリノの文学では、19世紀から20世紀にかけて活躍した詩人フェデリコ・コンソローニが有名です。
サンマリノの文化は、長い歴史と独立を守ってきた国民の精神によって形成されてきました。自由と平和を愛するサンマリノの人々は、友好的で親切です。サンマリノを訪れるときは、ぜひその文化に触れてみてください。
サンマリノお土産
サンマリノで買うべきお土産は、サンマリノならではのものや、消費税がないことを利用したものがおすすめです。
サンマリノならではのお土産としては、サンマリノ産のワインやオリーブオイルがあります。サンマリノはワインの生産国で、特に白ワインのモスカート・スプマンテが有名です。また、オリーブオイルもサンマリノでしか作られていないものがあります。これらは、サンマリノ旧市街にある特産品店やスーパーマーケットで購入できます。
消費税がないことを利用したお土産としては、アクセサリーや時計があります。サンマリノには、サンマリノブランドと呼ばれるシルバーアクセサリーや時計のブランドがいくつかあります。これらは、サンマリノでしか購入できないものもあるので、旅の記念にぴったりです。
また、サンマリノには入国スタンプやユーロコインや切手といった独特なお土産もあります。入国スタンプは、パスポートに押してもらえるもので、5ユーロで観光案内所や博物館で受け付けています。ユーロコインや切手は、サンマリノ独自のデザインが施されていて、コレクターに人気があります。これらは、郵便局や銀行で購入できます。
サンマリノ料理
サンマリノで食べるべき料理は、イタリア料理に似ていますが、サンマリノ独自の特色もあります
サンマリノの料理は、イタリアのエミリア・ロマーニャ州とマルケ州に挟まれた国なので、これらの州の郷土料理の影響を受けています。パスタやニョッキ、ラビオリ、ピッツァなどが主なメニューです。しかし、サンマリノには独自の料理文化もあります。例えば、ピアダという薄いパンにチーズやハムなどを挟んだ料理や、ファジオーリ・コン・レ・コッテという豆と豚肉の煮込み料理などがあります。また、サンマリノは海から近いため、魚介類もよく食べられます。魚介のスープ（ズッパ・デ・ペッシェ）やロブスターなどが人気です。
サンマリノでは良質のワインも造られており、特に白ワインのモスカート・スプマンテが有名です。このワインは甘口で泡立ちがよく、デザートと合わせるとおいしいです。
サンマリノ旧市街には多くのレストランがありますが、ここでは2つおすすめのレストランを紹介します。
ラ・テラッツァ・リストランテ：サンマリノの伝統料理やイタリア料理を提供するレストランです。テラス席からはサンマリノの美しい景色を眺めることができます¹。住所：Contrada Del Collegio 31, City of San Marino, 47890
リトローヴォ・デイ・ラヴォラトーリ：サンマリノの家庭料理を提供するレストランです。ピアダやファジオーリ・コン・レ・コッテなどのサンマリノ料理が味わえます²。住所：Via Androne Dei Bastioni 4, Città Di San Marino, San Marino, 47890
サンマリノ観光
サンマリノで有名な観光スポットは、歴史的な建造物や美しい景色が楽しめる場所が多いです
サンマリノの観光スポットの中でも最も人気があるのは、三つの城砦です。これらは、サンマリノの旧市街にあるティターノ山の頂上に建てられた要塞で、サンマリノのシンボルとなっています。三つの城砦は、第一の砦（グアイタ）、第二の砦（チェスタ）、第三の砦（モンタレ）と呼ばれ、それぞれ異なる歴史や特徴を持っています。三つの城砦を結ぶ遊歩道を歩くと、アドリア海やイタリアの田園風景を眺めることができます。
もう一つおすすめの観光スポットは、リベルタ広場です。この広場は、サンマリノの政治的な中心地であり、パラッツォ・パブリコという政府庁舎があります。パラッツォ・パブリコは、1894年に建てられたゴシック様式の建物で、内部には議場や美術品が展示されています。また、広場には自由の像や聖フランチェスコ門などの見どころもあります。
他にも、サンマリノには多くの博物館や教会があります。例えば、バシリカ・ディ・サンマリーは、サンマリノの守護聖人である聖マリヌスに捧げられた大聖堂で、1836年に建てられたネオクラシック様式の建物です。内部には聖マリヌスの遺骨や彫刻があります。また、拷問博物館は、中世から近代までの拷問器具や刑罰を展示した博物館で、恐怖と興味をそそられます。
